近年、投資に関心を持つ若い世代が増えてきているということですが、投資で必ず耳にするのが「FX(Foreign Exchange)」という言葉。国内FXと海外FXがあり、「海外FXは儲かる」とも聞きますよね。しかし、海外投資にも税金はつきもの。なんなら一定金額以上勝てば、海外のカジノも税金が課税されますし、オンラインカジノ ランキングで常連の人気サイトで遊んだ場合も課税されるんです。
そこで今回は、この海外FXの税金について節税方法や国内FXとの違いを含む基礎的なことを徹底解説していきます。
FXとは
FX(Foreign Exchange)とは、「外国為替証拠金取引」の略称であり、異なる通貨を売買して利益を得る取引のことを意味します。通貨の価格は常に変動しています。「安く買って高く売る」または「高く売って安く買い戻す」ことで利益を得るのが、FXの基本的な仕組みとなっています。
国内FXと海外FXの違いとは?
海外FXと国内FXの違いには、税金や損失の繰越控除、リスクなどがあります。
- 税金の違い:海外FXは利益が増えるほど税金が高くなり、国内FXは一律の税率が適用されます。
- 損失の繰越控除:国内FXでは損失の繰越控除を受けることができますが、海外FXではできません。
- リスクの違い:海外FXは国内業者以上にハイリスク・ハイリターンで、スプレッド(手数料)が広い場合があります。
海外FXで課税対象になる場合
海外FXの場合、利益確定(決済)で取引が終了すると国内の課税対象となります。海外FXでは利益が出るたびに税金が発生するのではなく、年間の合計利益に対して税金がかかります。そのため、海外FXで税金がかかるタイミングは、年間の利益が確定する12月31日です。 ただし、含み益があっても決済をしていない場合は、課税対象にはなりません。
給与所得者の場合
給与所得者は、給与所得以外の所得が年間20万円以上になると、確定申告が必要になります。副業などの所得があれば、海外FXの利益と合算します。この場合所得とは、利益から経費を差し引いた額です。
ただし、給与以外の年間所得が20万円未満の場合に課税されないのは所得税であり、住民税は別途申告が必要です。
非給与所得者(自営業・専業主婦・無職など)の場合
非給与所得者は、年間所得が48万円以上の場合に確定申告が必要です。所得税の基礎控除は48万円なので、48万円未満なら所得が0円になります。年間所得が48万円未満で確定申告が不要の場合でも、たとえ1円でも利益が出ていれば住民税の申告は別途必要となります。
国内FXと海外FXの税率の違い
国内FXであれば利益は「雑所得」扱いになって所得税率は一律15%ですが、海外FXの場合は「累進課税」が適用され、税率は5%〜45%となります。税率は以下の通りです。
課税される所得金額 | 税率 | 控除額 |
1,000円から 1,949,000円まで | 5% | 0円 |
1,950,000円から 3,299,000円まで | 10% | 97,500円 |
3,300,000円 から 6,949,000円まで | 20% | 427,500円 |
6,950,000円から 8,999,000円まで | 23% | 636,000円 |
9,000,000円 から 17,999,000円まで | 33% | 1,536,000円 |
18,000,000円 から 39,999,000円まで | 40% | 2,796,000円 |
40,000,000円以上 | 45% | 4,796,000円 |
※ 平成25年から令和19年までの各年分の確定申告においては、所得税と復興特別所得税(原則としてその年分の基準所得税額の2.1パーセント)を併せて申告・納付することとなります。
(引用:国税庁「所得税の税率」)
海外FXの節税方法
最後に節税方法を解説していきましょう。
運用費用は経費として計上
運用にかかった費用を、経費として計上しましょう。課税対象となる海外FXの利益の計算方法は、総収入金額−必要経費=利益です。経費の領収書やレシートは必ず保管しておきましょう。
所得控除の利用
節税のため、利用できる所得控除はしっかり利用しましょう。医療費控除や生命保険料控除など、自分が利用できる控除は事前によく調べておきましょう。
その他の副収入の損失を合算
雑所得内でしたら、海外FXの利益を他の副業の損失と一緒に損益通算できます。
雑所得とほかの所得ではできませんし、国内FXとも合算はできませんので注意しましょう。
まとめ
海外FXの税金について節税方法や国内FXとの違いを含む基礎的なことを解説してきましたが、理解が深まりましたか?税務署では、わざわざ所得控除について教えてくれません。自分の年収に関わる大切なことなので、節税方法をしっかり学び、賢く海外FXを運用しましょう。