教室に通うことなく、自宅で宅建の学習を進められる「宅建通信講座」。
効率的に理解しやすいカリキュラムが構築されているため、独学で学ぶよりもスムーズに宅建合格を目指すことが可能です。
ただし、宅建の通信講座は数が多く、サービスによって教材の質やサポート体制、料金などが異なります。
まずは宅建の通信講座に関する基礎知識を押さえたうえで、しっかりと吟味しながらサービス選びを行うことがポイントです。
そこで、今回は宅建の通信講座における特徴や選び方を解説するとともに、特に評判の高いサービス6選をご紹介します。
内容と料金とのバランスを見ながら、ご自身に最適なサービスを見つけてみてください。
「宅建」とは
「宅建」は国家資格のひとつで、正式名称は「宅地建物取引士」です。
この資格を持っていると「不動産取引の専門家」であることの証明になるため、不動産業界への就職や転職、キャリアアップに向けて取得を目指す方が多く見られます。
しかし、宅建の合格率は15%前後と低い水準で推移しており、気軽にチャレンジしやすい資格というわけではありません。
また、宅建の試験が行われるのは1年に1回のみとチャンスが限られていることを考慮しても、高い意識を持って学習することが重要と言えます。
宅建の通信講座を受講するメリット・デメリット
宅建の通信講座を検討するにあたり、教室に通う場合や独学で学ぶ場合と比較した特徴について把握しておきましょう。
以下でご紹介するメリット・デメリットに注目し、そもそも通信講座がご自身に適しているのかをしっかりと見極めることが大切です。
宅建の通信講座を受講するメリット
宅建を通信講座で学習する主なメリットは以下の通りです。
- 通学の必要がなく、自宅で学習できる
- 自分のペースで学習を進められる
- 効率的に学べる教材やカリキュラム、学習計画が用意されている
- プロの講師による講義を受けられる
- サポートサービスを利用できる
- 教室に通うよりも費用を抑えられる
上記のなかで最も注目したいメリットは、やはり自宅にてご自身のペースで学習できることです。
休みの日やスキマ時間を活用して学習を進められることから、仕事などで忙しい方も気軽にチャレンジしやすいでしょう。
また、合格に向けて効率的に学べるカリキュラムや教材が揃っており、プロの講師による解説講義を視聴できる点も大きな魅力です。
独学よりも学習がはかどりやすく、さらには通学型の講座よりも費用を抑えられることもメリットとして挙げられます。
宅建の通信講座を受講するデメリット
宅建を通信講座で学習する主なデメリットは以下の通りです。
- 独学よりも費用がかかる
- 自主的に学習に取り組む必要がある
一方で宅建を通信講座で学習するデメリットは、独学する場合に比べて費用がかかることです。
また、独学と同様に自宅で学習するスタイルであることから、通学する場合に比べると高いモチベーションを持って学習に臨む姿勢が求められます。
宅建の通信講座に向いている人とは
上記でご紹介したメリット・デメリットを踏まえると、宅建の通信講座をおすすめしたい人の特徴は以下の通りです。
- 自宅にて自分のペースで学習したい人
- 教材選びや学習計画に時間を取りたくない人
- ある程度の予算があり、効率的な学習を優先したい人
つまり、しっかりとモチベーションを持って自主的に学習を進められる方、さらには効率的な学習のためにはある程度の費用投資は惜しまないという場合に通信講座の受講をおすすめします。
宅建の通信講座を選ぶ際に注目したい6つのポイント
通信講座を受講して宅建合格を目指したい場合には、以下でご紹介する7つのポイントに注目してサービス選びを行うとよいでしょう。
受講する講座の質をさまざまな角度から見極めることで、満足度の高いサービスを見つけやすくなります。
(ポイントその1)教材の内容
宅建の通信講座では、サービスごとに独自の教材を用いて学習します。
もしも事前にテキストの中身をチェックできる場合は、難易度がご自身のレベルに合っているか、解説がわかりやすいかなどを確認しておきましょう。
なかには動画教材を利用できるサービスもあり、通勤や通学中といったスキマ時間、集中力が欠けたときなどに最適です。
特に動画が単元ごとに細かく区切られている場合は進度に合わせて少しずつ活用でき、メリハリのある学習によって効率的な習得を目指せます。
(ポイントその2)サポートの充実度
サポート内容についても、宅建の通信講座を選ぶ際にぜひチェックしておきましょう。
特に以下の点に当てはまる通信講座は、充実したサポートのなかで安心して学習を進めやすいサービスを言えます。
- わからない箇所を質問できる環境が整っている
- 担任の講師やスタッフが付いてサポートしてくれる
- スケジュール管理をサポートする機能やサービスがある
特に回数無制限で質問できるサービスがあると、わからない箇所をきちんとクリアしてから先に進めるため非常に便利です。
また、試験日に向けて自分で学習スケジュールを立てることに不安がある場合、あるいはスケジュール通りに学習できるか自信がない場合には、担任の講師やスタッフがスケジュール管理してくれるところを選ぶことをおすすめします。
(ポイントその3)料金
料金は講座によって大きく異なるため、あらかじめしっかりと確認しておきましょう。
一般的には5万円~6万円が相場と言われていますが、なかには2万円程度のリーズナブルなところや、10万円以上かかるところも見られます。
料金をチェックする際には、単に費用だけを見るのではなく「費用以外の点にも目を向けて選ぶ」ことが大切です。
1年に1回の試験でしっかりと結果を出すためにも、ご自身が高いモチベーションを持って学習できるところを選びましょう。
(ポイントその4)再受験制度や返金制度の有無
先述のように宅建は合格率が低く、1度では合格できずに2度、3度とチャレンジするケースも少なくありません。
「次こそは…」と再度通信講座に申し込む方も多く、その場合は再びまとまった額の受講料を支払う必要があります。
そのため、万が一の場合に備えて「再受講制度」や「返金制度」のあるサービスを選ぶのもひとつの方法です。
再度受講する際に費用が割引になったり受講料の一部が返金されたりと、サポート対応があるサービスを選ぶことで安心して試験に臨めます。
(ポイントその5)教育訓練給付制度の対象かどうか
宅建通信講座のなかには、教育訓練給付制度の対象となっているものもあります。
その場合は合格後に受講料の一部を国からの給付金として受け取ることができるため、気になる講座があったらぜひ対象かどうかを確認しておきましょう。
(ポイントその6)合格実績
講座によってはサイト上に合格実績(合格率)を掲載しているところもあるので、講座選びの参考にされてもよいでしょう。
ただし、集計方法が各社で異なることから数字だけをうのみにせず、ご自身に適した講座なのかどうかに注目して見定めることが大切です。
宅建の通信講座おすすめ6選を比較!
ここから先は、宅建の通信講座おすすめ6選をご紹介します。
もしも「一般的に評判の高いサービスから選びたい」という場合は、ぜひ以下を参考に講座選びを進めてみてください。
アガルートアカデミー
アガルートアカデミーは、個別サポートに尽力している通信講座です。
さまざまな難関資格講座を提供しているなかで宅建講座にも定評があり、初めて学習する方向けの「ゼロから合格プログラム」と中・上級者向けの「スピード合格プログラム」の2種類があります。
フルカラーのテキストにはイラストや頻出度の表示といったわかりやすい工夫がされており、プロ講師によるテキスト対応の講義も受講することが可能です。
また、回数無制限に質問できるなどサポート体制も充実しており、初心者の方も安心して学習を進められます。
・教材の特徴 | フルカラーテキスト・講義が充実 |
・サポート内容 | 回数無制限の質問サービス |
・料金の例 | ・ゼロから合格プログラム:32,780円(税込) ・スピード合格プログラム:43,780円(税込) |
・主な割引・返金制度 | ・再受講割引など各種割引制度あり ・合格者には受講料の全額返金(または合格祝い金1万円) |
フォーサイト
フォーサイトは、学習のしやすさに重点を置いたサービスが特徴的な通信講座です。
テキストは5色カラーで見やすく、eラーニングシステム「ManaBun」においては画面に映し出されたテキストにマーカーをしながらの解説、さらにはバーチャル講師による講義なども視聴できます。
また、ゲーム感覚で取り組めるテストや一問一答式の単語帳など、飽きずに楽しく取り組める工夫がたくさん見られる点も注目したいポイントです。
もしも不合格の場合には全額返金保証を利用できるため、初めてでもチャレンジしやすい講座となっています。
・教材の特徴 | フルカラーテキスト・動画講義・確認テストあり |
・サポート内容 | 質問サービス(回数制限あり)・進捗管理サポート |
・料金の例 | バリューセット(基礎講座+過去問講座):65,780円(税込) |
・主な割引・返金制度 | ・不合格の場合は受講料全額返金 ・教育訓練給付制度対象講座あり |
ユーキャン
ユーキャンは、宅建をはじめさまざまな資格の学習が可能な通信講座です。
テキストのわかりやすさに定評があり、図やイラストが豊富に盛り込まれているため初心者にも取り組みやすいでしょう。
また、スムーズに学習するためのサポート体制が整っている点も大きな魅力です。
「合格デジタルサポート」と呼ばれるeラーニングシステム内では動画視聴やデジタルテキスト、問題演習、進捗管理を行える仕組みになっており、常にやるべきことが明確なので迷うことなく学習を進められます。
・教材の特徴 | フルカラーテキスト・講義視聴可能 |
・サポート内容 | 質問サービス(1日3回まで)・進捗管理サポート |
・料金の例 | 宅建士速習講座:58,000円(税込) |
・主な割引・返金制度 | ・割引や返金制度はなし ・教育訓練給付制度対象 |
スタディング
スタディングは、圧倒的な低価格とスマートフォンやタブレット、PCでの学習に特化したシステムが特徴的な通信講座です。
講義受講から過去問演習までをすべてeラーニングシステム上で利用できるシステムとなっており、「スキマ時間に学習を進めやすい」と評判を呼んでいます。
ビデオ動画は図や具体例が盛り込まれたわかりやすい構成のため、まるでテレビの情報番組を視聴するように飽きることなく学習に臨めます。
ちなみに音声のみ聴くことも可能で、通勤・通学時や車の運転中、家事をしながらインプットしたい場合に大変便利です。
・教材の特徴 | Webテキスト・ビデオ講義 |
・サポート内容 | 進捗管理(質問サポートはなし) |
・料金の例 | 19,800円(税込)※分割払いも可 |
・主な割引・返金制度 | スキルアップ割引制度あり |
宅建学院
宅建学院は、サポートの充実度を重視したい方におすすめの通信講座です。
わからない箇所を気軽に質問できる「質問専用ホットライン」が設けられており、講師の親身なサポートによって安心して合格を目指せます。
さらにはコースの種類が多く、ご自身のレベルやスケジュールに合わせた最適なプランで学習できる点も大きなメリットです。
講座で使用するテキスト(「らくらく宅建塾」)は市販されているので、まずはぜひ書店にてレベルやわかりやすさなどをチェックしてみるとよいでしょう。
・教材の特徴 | 講義DVD付きテキスト |
・サポート内容 | 無制限の質問サービス |
・料金の例 | ・宅建超完璧講座:115,500円(税込) ・完璧宅建講座:103,400円(税込) |
・主な割引・返金制度 | ・割引や返金制度はなし ・「宅建超完璧講座」は教育訓練給付制度の対象 |
自分に合った通信講座で宅建合格を目指そう!
宅建の通信講座は、「自分のペースで宅建合格を目指したい」「効率的なカリキュラムでスムーズに学習を進めたい」という方におすすめです。
ただし、講座によって教材の内容や学習のしやすさ、料金、サポート体制などの特徴が異なるため、慎重に吟味して選ぶとよいでしょう。
もしも講座選びに迷ったら、ぜひ今回ご紹介したサービスをチェックしてみてください。まずはご自身にぴったりな通信講座を見つけることが、宅建合格への大きな一歩になるでしょう。